『行動経済学まんがヘンテコノミクス』の読書メモ③です。
今回は【ハロー効果 / ハーディング効果 / 上昇選好 / 目標勾配仮説 / 同調行動 / 認知的不協和の解消 / バーナム効果】の7つをご紹介します。
行動経済学とは?
人はなぜそれを買うのか。
安いから、質がいいから。
そんなまっとうな理由だけで、人は行動しない。
そこには、より人間的で、深い原理が横たわっている。
この本には、その原理が描かれている。
漫画という娯楽の形を借りながら。
これまでの経済学というのは「人は必ず合理的な判断で行動するもの」と考えられてきましたが、実際の私たちは好き嫌いのような感情であったり、理屈では説明できない非合理な振る舞いをしてしまうことがあります。
行動経済学とは、そういった従来の経済学では説明しきれない「人間の心理」という視点から、人の行動を解明しようという新しい経済学です。
ハロー効果
顕著な特徴だけで物事を見極める。
表面的な特徴に引きずられ、全体の評価をしてしまう心理効果。
勤めている会社や学歴で人物を高く評価してしまうように、その内容を理解した上ではなく、実はただ目立つ特徴だけで評価、判断してしまうこと。
ハーディング効果(herding・群れ)
多くの人が同じ行動をとっていると、ついつられて自分も同じ行動をとってしまう現象。
お店の外に椅子が並んでいるだけで行列ができる店だと勘違いする。
上昇選好
だんだん良くなる方を好む心理傾向。
受け取る給料の総額は変わらなくても、毎回定額の給料をもらうより、はじめは安くても徐々に昇給する形の方がやる気が出ることがある。
私たちの心には上昇選好と呼ばれる心理傾向があるため。
目標勾配仮説
ゴールに近づくほど、人間は「やる気」を起こす。
ゴールがすぐそこにあると提示されることでモチベーションが上がる心理傾向。
30回の腕立て伏せでも「ラスト5回」のかけ声でやる気が出る。
同調行動
集団の判断が自分の判断を歪めてしまう。
私たちは集団とは異なる価値判断をした時に、集団の意見が明らかに間違っていたとしてもみんなの意見に合わせて自分の意見を歪めてしまうことがある。
認知的不協和の解消
不満な気持ちのバランスを取る。
不運な出来事に直面するたびに負け惜しみを言って自分の状況を正当化する心理。
希望が叶えられない時に生まれる心の中の不快感を「認知的不協和」と言う。
私たちは自分の心に沸き起こる不協和を解消するために、時折心にもなかった言動をして心のバランスを取ろうとすることがある。
欲しかったゲームが売り切れで買えなかった。
→「ゲーム買ったら勉強が手につかなくなっちゃうから買えなくてよかった。」
楽しみにしていた遊園地が雨で行けなくなってしまった。
→「入場料のお金を使わずに済んでよかった。」
バーナム効果
実際はどんな人にも当てはまる性格に関する記述を、提示のされたかによっては自分のためのものとして解釈してしまうことがある。
占いや性格診断は巧みな見せ方であたかも当たっているように思わせている。