今回は『コミックでわかる20代から1500万円!積み立て投資でお金をふやす』の読書メモです。
おすすめポイント
本書は自分も含む「お金初心者」が漠然とそう思ってしまいがちな
- 投資はハイリスク・ハイリターン
- 株価が上がる会社を予想しなくちゃいけない
- 株価が下がると大損してしまう
という思い込みが「誤解」であることを教えてくれます。
マンガと解説という構成なので「お金初心者」でもわかりやすく、ロジカルで納得しやすい良書です。
今ならKindle Unlimitedの対象となっていますので、0円で読めます。おすすめです。
現金は目減りする
長い歴史を振り返れば、基本的にモノの価値は時代とともに値上がりする。つまりインフレになる。
インフレになるということは、現金をただ貯蓄しておくだけでは、お金の価値は時間とともに目減りしていくということ。
投資と投機は違う
投機はギャンブルのようなものであり、投資とは異なる。
投資はリスクヘッジをしながら時間をかけて行うもの。
投資の鉄則は「長期」かつ「予想しない」
買いのタイミングを見つけようとしたり、高く売るために値上がりしそうなものを予想して選んだ瞬間に、それは「投資」ではなく「価格当てゲーム」という一か八かのギャンブル(投機)になってしまう(予想=ギャンブル)。
投資は価格を当てるゲームではない。よって短期間の値の上げ下げは関係ない。
大前提として投資というのは5年10年…30年と長い時間をかけてやるもの。
だから当分使わないお金でやるべきだし、今すぐには使わないわけだから多少減ろうが困らない。要は最後に増えていれば大成功。
投資に必要なのは、未来を見て予想することではなく、買ってから管理をしながら長い時間継続していくこと。
5年10年…30年という長い期間で投資をしていると、ときにはバブルの崩壊やリーマンショックといった大きな下落にも遭遇する。しかし、人類が滅亡でもしない限り、待っていれば下がったものはいずれ再び上がってくる。そして逆も然りで、バブルなどで上がったものもいずれは下がる。このことは過去の人類の歴史が証明している。だからこそ、お金を増やすための投資は長期でやらなければならない。
まずは投資資金の捻出が必要
資金の捻出には家計簿が有効。
家計簿の最終目的は「つける」ことではなく、つけた上で現在の支出を改善してお金を残していくこと。
支出に対して、それぞれ「絶対必要だったもの=NEEDS」なのか、「大して必要でもなかったけれど欲しかったもの=WANTS」なのか2つに分類する。
NEEDSは絶対削れない。だけどWANTSは削っても良い。WANTSを減らしていって、徐々にそれが生活習慣になってくれば家計簿をつける必要はなくなる。習慣を作るだけで任務完了。
例えば1ヶ月に1万円節約できたとする。それを1年間続けたら12万円節約になる。この12万円という金額の大きさを考えてみると、今、銀行の1年の定期預金の金利は0.02%、12万円を利息で受け取ろうとすると、なんと6億円の定期預金をする必要がある。
投資のリスクは回避できる!
投資商品は分散させる。
イギリスにはこんな諺がある。
Don’t put all your in one basket.(卵を一つのカゴに盛るな)
10個の卵を1つのカゴに入れてしまうと、そのカゴを落としたら全ての卵が割れてしまう。けれど、1個ずつ別のカゴに入れておけば、1つのカゴを落としても割れる卵は1個だけで済む。
投資でも同じことが言える。投資先を分散させることで、大損を回避することができる。
定時定額で買う(ドルコスト平均法)
投資の基本は「安いときに買う」のではなく、「規則的に買う」。
投資のプロでさえも今が一番安いかどうかはわからない。
だからこそ機械的に定時定額で買う。
例えば毎月定額で10万円ずつ買うとすると、商品の値が上がれば買える量が減り、値が下がれば買える量が増える。このように買っていくと、期間中の平均価格より安く買うことができる。定時定額購入が非常に合理的、かつ安全な買い方である。
このとき、「定時」の間隔は短ければ短い方が良い。年一括払いより毎月払いの方がリスクが小さい。
値が下がっても損はしない
金融商品の値が下がることは怖いという漠然としたイメージがある。
だけど、「定時定額」購入を心がけていれば、値が下がる=その分商品を多く買えることになる。
投資の成績というのは量×価格なので、価格が下がっても量が増えれば良い。よって、値が下がると損するわけではない。
分散と定時定額にぴったりな商品は投資信託と変動保険。
ライフスタイル別投資法
結婚するなら、正社員を辞めずに収入をキープしよう。将来を考えるなら「ダブルインカム」を迷わず選ぶべき。一度失ったキャリアとお金は取り戻すのが難しい。
20〜30代は5万円の毎月積み立てと時間を味方につけて安定を掴む。
40〜50代は投資を始める最後のチャンス。3万円から即始めよう。
60〜70代は節約・倹約で「老後資金の負の連鎖」を起こさない。
投資は放置してはダメ
投資は放っておいたら損をする。
投資の大原則は「分散」。
値動きの異なる様々な種類の金融商品を組み合わせて運用するが、金融マーケットの激しい上昇や下落が発生すると、最適な商品配分が崩れてしまう。その崩れてしまった配分を元に戻す作業が「リバランス」。
値上がりしたものは配分が大きくなり、値下がりしたものは配分が小さくなる。この崩れた配分を元に戻す。つまり値上がりしたものを売って、値下がりしたものを買う。このようにリバランスすることによって結果的に何もしないで放置するよりも利益が大きくなる。
実際、リーマンショック後、リバランスした人は約5年で元金から3割増やすことができたが、リバランスしなかった人は5年でやっと元金に戻せただけだった。
リバランスのタイミングは「配分が大きくズレたとき」。年2〜3回配分を確認すれば十分。
以上が『コミックでわかる20代から1500万円!積み立て投資でお金をふやす』の読書メモでした。