本ページの内容は「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0」から引用しています。
目次
資質トップ5
- 責任感
- コミュニケーション
- 公平性
- 社交性
- 調和性
①責任感
あなたは責任感という資質により、自分がやると言ったことに対してはなんでもやり遂げようという強い気持ちを持ちます。
<責任感>を強みとする人の活かし方
- この人には、自分は決して約束を破らないという強い自負があり、義務を果たさない人が近くにいると、強い苛立ちを覚える。だから、チームで仕事をする際、責任感に欠ける人がチーム内にいるようなら、その人とはできる限り接する必要のない配置をした方がいいだろう。
- この人は自らの仕事の質に自信を持っている。だから、質が損なわれるのを恐れ、大量の仕事を短時間で片付けるような指示には従わない場合も出てくる。スピードのために質を犠牲にするということができない人なのだ。
- だから、仕事について話し合うときにはまず質の話から始めると良い。
- 自主性に富んでいるので、逐一指図をしなくても確実に仕事をやり遂げる能力がある。
- 完璧なまでの道徳感覚が要求される業務に最適の人物であり、あなたを失望させることはないだろう。
- 新たな業務を任せる必要が生じたときには、どのような責任が問われる業務を望んでいるか、しばらく定期的に尋ねると良い。そして、自主性を尊重し、選択の機会を与える。それで俄然やる気を起こすこと請け合いである。
- 一度に大量の責務を負わせてはならない。この人が<規律性>の資質にかけているようなら、特に注意が必要だ。場合によって、一つの仕事を増やすだけで、大失敗を演じる可能性もある。失敗はこの人が何より忌み嫌うことだ。
- この人は一旦引き受けた仕事は、よほどのことがない限りやり遂げる。その能力に惹かれ、あなたはこの人を管理職に昇進させようと思うかもしれない。しかし、それは慎重を期した方が良い。この人は一人で仕事をするのが好きなのであって、他の人の仕事に対して責任を持つのはあまり好まないかもしれないからだ。そうした場合、管理職に据えると、逆にやる気を失う恐れがある。だから、そこのところをよく見極め、場合によっては昇進とはまた別に成長できる道を見つけてあげるのも一つの手だ。
②コミュニケーション
あなたは説明すること、描写すること、進行役を務めること、人前で話すこと、書くことが好きです。
<コミュニケーション>を強みとする人の活かし方
- 企業に対してより大きな貢献ができるよう、この人の<コミュニケーション>の才能をさらにどのように発展させればいいか、その方法を探る。
- この人は他人と接することを苦痛を思わない。だから、得意先や潜在的な顧客をもてなすための親睦会や会食を催すときには、できる限り出席させると良い。
- この人には、企業内の伝説や面白い逸話をできるだけ多く仕入れるように言い、それを同僚に話す機会を多く与える。社風を浸透させ、また徹底させる役割を果たしてくれるだろう。
- この人の人生や経験に関する話にはしっかり耳を傾ける。そもそもそういう話をするのが好きなのだ。また、あなたの方も愉しんで聞けるはずだ。そういうことがお互いの信頼関係をより強固なものにしてくれる。
- 親睦を図るための行事について話し合う。目的に叶った愉しい行事を考え出してくれるはずだ。
- 企業内のスペシャリストたちが、求心力のあるプレゼンテーションを行えるよう、補佐役を務めさせる。ときには、スペシャリストに代わってプレゼンテーションを行わせても良い。
- スピーチを学ばせたければ、一流の指導者が担当する少数精鋭のクラスに送り込むことだ。矯正目的の初心者クラスでは、まず間違いなく不満を募らせるだろう。
③公平性
あなたにとってバランスはとても大切です。あなたは、地位とは関係なく人々を平等に扱う必要性を強く信じています。
<公平性>を強みとする人の活かし方
- プロジェクトが終了し、後からチームを評価するときには、この人にメンバーの貢献度を採点してもらうといい。一人ひとりの働きについて的確な判断を下してくれるだろう。
- 新たな業務を日常的に行う必要が生じた際には、この人の助けを得てその履行形式を決めるといい。
- 環境が大きく変化するときには、どこかでこの人の支えとなることを心がけることだ。この人は未来が予測でき、うまくいくと確信できないと、安心できないタイプである。
- 分析が必要な仕事では個人の分析ではなく、集団の分析を任せる。この人は個人の特性より集団全体の特徴を掴むことに力量を見せる。
- マネージャーとして、絶対的な規定を一律に適用することを強いられ、従業員一人ひとりの力量に応じた対応ができないときには、この人にも参加してもらい、対処してもらうといい。当然のように全てを公平な目で判断し、さらにそれぞれの判断について、納得のいく説明もしてくれるだろう。
- 性格も能力も異なる多くの従業員を公平に扱わなければならない状況で、その規定を説明する役割に最適な人だ。
- 実利的なので、ブレーンストーミングや長期計画のような観念的な仕事より、結果が明確にわかる仕事や何かを決定する仕事の方が向いている。
④社交性
あなたは知らない人と出会い、彼らにあなたを好きにさせることに挑戦するのが大好きです。
<社交性>を強みとする人の活かし方
- この人は、毎日、新しい人と出会う機会のある職務に向いている。人との出会いがこの人のエネルギーの源だからだ。
- だから、外部の人が初めて企業と接触する窓口に据えると良い。相手の緊張をほぐし、企業に対する好印象を与えること請け合いである。
- 出会った人の名前を覚えやすい方法で考えさせ、必要に応じて助言し、できる限り多くの人の名前と、その人たちの個人情報を覚えるという目標を与える。あなたの企業と市場とのつながりの発展に大きな役割を果たすだろう。
- <共感性>と<親密性>の資質を備えていない限り、顧客との密接な関係を築く職務まで負わせてはいけない。新しい人と出会い、対応し、そして企業に顧客を惹きつける。そこまでがこの人の役割だ。
- この人の<社交性>はあなたを惹きつけ、あなたはこの人に少なからず好意を持つかもしれない。が、この人に新たな役割を与えたり、新たな責任を担わせたりするときには、感情に左右されてはいけない。この人の真の強みを冷静な目で見極める必要がある。
- 可能なら、あなたの企業が地域と親睦を図る際、その手助けを頼むのも悪くない。企業の顔として地域のクラブや会合に参加させるのも一案だ。
⑤調和性
あなたは同意点を求めます。あなたは、衝突や摩擦から得るものはないという考えを持っているため、そのような争いを最小限にしようとします。
<調和性>を強みとする人の活かし方
- この人はできる限り争いごとから遠ざけた方が良い。ほぼ確実に衝突が起きると予測される会議には初めから出席させないことだ。出席者同士が対立している状況では、この人は才能を活かすことができない。
- お互い同意の上で仕事手順を決め、その合意について定期的に話し合う場を持つ。この人と同じように<調和性>に優れた人たちと共に仕事をさせると良い。周りから指示されているとわかると、より集中し、より生産的で、より創造的な力を発揮する。
- 意見が分かれる事柄についてこの人と話し合うのは時間の無駄だ。この人は相手の意見を変えるための議論を好まない。話し合うなら、はっきりとした対策が可能なことに的を絞ると良い。
- 例えあなたが間違っていたとしても、この人は異論を唱えるようなことはしない。<調和性>が第一だと考えているので、あなたの考えに非があっても同意を示すことがある。だから、あなたが自分の考えを明確にしておきたいときには、躊躇なく意見を口にできる人を探すべきで、この人はあまり役に立たない。
- 一方、意見が対立し、歩み寄りが見られない場にこの人の存在は欠かせない。意見の対立を解消する手立てを必ずしも見つけてくれるわけではないが、同調できる点を見つける手助けにはなる。それで得られた同意点は、そこからまた新たに始める生産的な仕事の共通基盤になるだろう。
- この人は常に自分が何をしているのかしっかりと把握しておきたいと思っている。だから、当人の行動を裏付けるもの(専門家の意見は効果的だ。)をできるだけ提供してあげると良い。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 〈ストレングス・ファインダー2.0〉
posted with ヨメレバ
トム・ラス/古屋 博子 日本経済新聞出版社 2017年04月14日頃