『一生使える「自信」をつくる本 きみはスゴイぜ!』の読書メモです。
今回は【Chapter2 きみの心にブレーキをかけているものの正体】の要点を紹介します。
Chapter1のおさらい
何事もはじめはうまくいかなくて当然。やり続けていれば必ずうまくなれる。
うまくなるのに才能は必要ない。必要なのは「環境」と「やり方」。
新しいチャレンジや不安なことに対してブレーキがかかってしまうのはなぜ?
知ってる?
今の子どもたちの3分の2は将来、今はまだ存在すらしていない職業に就くんだ
確かに一昔前にはYoutuberなんて職業はなかったし、プログラマーやウェブ関係の仕事もありませんでした。逆に時代の変化とともに無くなっていく職業もあります。
世の中はものすごいスピードで変化し続けるので、未来がどうなるかは誰にもわかりませんし、人生に変化や試練はつきものですから、不安に駆られるのも無理はありません。
例えばこんなブレーキ
変化に適応していくためには、常に新しい何かにチャレンジしなくてはなりません。しかし、何か新しいことを始めようとするとき、得てして「不安」や「心配」が心にブレーキをかけてしまいます。
- 失敗したらみんなにバカにされるんじゃないかという恐怖。
- 人に笑われるくらいなら大勢にまぎれているようがいい。
- あの人は才能があるからできるんだ。自分とは違う世界の話だ。
- やっぱりみんなと同じなのがラク。
ブレーキをかけているのは脳の反応
新しいことを始めたり、困難にブチ当たったりするとこのような心のブレーキが働いてしまうもの。けれどもそれは自分だけじゃなくて、実はみんなも同じなんです。それはなぜか?
それは脳が失敗をイヤがるようにできているから。
人間の脳は物理的に非常にもろく、感情面でもとても繊細で傷つきやすい。だから人が何か新しいことにチャレンジしようとすると、「失敗しないように」と脳が自然と心の中(頭の中)でブレーキをかけてしまうのです。(ブレーキをかけるのは脳の自然な反応ということ)
ブレーキを外すカギはマインドセット
では、心にかかってしまうブレーキはどうやって外せばよいのでしょうか?
ブレーキを外すためのカギは「マインドセット」です。
マインドセットとは?
マインドセットとは「経験や思い込みによって決まる心の持ち方」のこと。このマインドセットが『どうせ自分にはできっこない。』と心にブレーキをかけてしまうことがあるのです。
一方で、このマインドセットは「何かが上手になれるように手助けをしてくれる」こともあるのです。
それはどういうことでしょうか?
スタンフォード大学教授キャロル・ドゥエック氏の研究調査によると、マインドセットには二つのタイプがあることが証明されています。
ひとつは「きみが何か上手になるのをどんどん助けてくれるもの。」
もうひとつは反対に「きみの努力に水を差すもの。」
かちこち系マインドセット
「きみの努力に水を差すもの。」
それがかちこち系マインドセットです。
かちこち系マインドセットの人は
「何かを上手くなるためには才能が全て」
「才能のあるなしは生まれつき決まっていて、努力しても変えられない」
「才能がない人はどれだけ努力しても無駄」
と考えてしまうタイプのこと。そう考えてしまうから、全く努力もしなくなってしまいます。
Chapter1で登場した「ふつうの子Aくん」はかちこち系マインドセットの持ち主ということになります。自分には卓球の才能がないから、卓球を上手くなろうとしても意味がないと思ってしまい、卓球を投げ出してしまったのです。
残念なことに、ドゥエック先生によると、全世界の40%以上の人がこの「かちこち系マインドセット」を持っているといいます。40%ということは、世界中で約30億人がかちこち系ということになります。
かちこち系マインドセットはどうやって生まれるのか?
本書によると、かちこち系マインドセットというのは生まれ持ったものではなく、幼い頃の経験で「かちこち」が擦り込まれてしまう場合があるといいます。
一例はこうです。
ある友人は「自分は頭が良くない」と思い込んでいた。
小学生の頃、読書グループは「ロケット」と「カメ」の2グループに分かれていた。彼はカメグループだった。
ロケットグループは読むのが早く、カメグループは読むのが遅いというグルーピングだったが、そのときに彼は「自分はカメだ」と思い込んでしまい、努力をしなくなってしまったのだった。
40年経った今でも、彼は自分をカメだと思い続けているのだ。
人からの些細な言葉をきっかけに「かちこち系マインドセット」に陥ってしまうことは少なくないようです。用心しなければ、一生自分をカメだと思い込んでしまい、努力は無駄だと思い続けてしまうことになりかねません。
しなやか系マインドセット
それとは対照的に、なんでも上手くなる人たちが必ず持っているのが「しなやか系マインドセット」です。
しなやか系マインドセットは
「能力は生まれつき決まっているわけじゃなくて変えられる」
「練習を重ねればいくらでも能力を伸ばして高めることができるし、全ては自分次第でコントロールできる。」
という考え方です。
しなやか系マインドセットは、
心理学者 キャロル・ドゥエック
人の基本的な資質は努力によっていくらでも伸ばせる、
という信念に基づいている
しなやか系マインドセットを持っていれば、スポーツ選手や映画スターはもちろん、地球温暖化を止めたり、難病やガンも治療できるようになるかもしれません。
つまり、しなやか系マインドセットを持っていることこそが、何かで成功する最大の秘訣なのです。
どうすればしなやか系マインドセットが持てるの?
残念ながらしなやか系マインドセットをネット通販で購入することはできません。
けれど、かちこち系マインドセットが生まれ持ったものではないように、しなやか系マインドセットも限られた人だけが生まれ持ったものではありません。誰もが心の持ちよう次第で、後から持つことができるものなのです。
自分はかちこち系かも・・・と思ったあなた、もし「しなやか系マインドセット」に変えたいと思ったならば、カンタンな「リフレーズ(使う言葉を変えてみること)」からやってみましょう。
かちこち系マインドセットから出る言葉 | しなやか系マインドセットから出る言葉 |
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あーあ、大失敗しちゃった・・・・ | 失敗したけど、オッケーオッケー、 教訓を覚えておこう |
ボクには難しすぎるよ | 時間がかかりそうだから、じっくり行こう。 誰かに助けてもらおうかな |
もう、やーめた | 別の方法はないかな? |
ボクは運動神経が良くない | 誰か練習相手を見つけて、 教えてもらわなきゃ |
彼女は天才だ | 彼女はどんな練習をしてるんだろう? 何か参考にできるかも |
ほら、やっぱりダメだ! ボクは能無しなんだ | まだ練習が足りないだけさ |
これ苦手なんだよね | まだ上手くできないけど、 練習すれば大丈夫だろう |
Chapter2まとめ
何か新しいことにチャレンジしようとすると、不安に思ったり、心にブレーキがかかってしまうことは脳の自然な反応です。
しかし心の持ちよう、つまり「しなやか系マインドセット」を身につけることができれば、誰でも心のブレーキを外すことができるのです。
次回は【Chapter3 脳ってすばらしい。どんどん変わるし、とにかく最高なんだ】についてまとめます。